所有していた自動車を廃車した際に、税金の還付があることをご存知でしょうか。
自動車にはさまざまな税金が存在していますが、その中の一部が返還されるのです。どのような流れかをご存知ない方も多いかと思います。
そこで今回は、廃車した際に発生する税金還付の手続きと注意点についてご紹介いたします。
還付の対象となる税金
自動車を廃車にしたことによって還付される税金ですが、「自動車税」となります。自動車税というのは、前払い制となっているので年度はじめの段階でその年度分をまとめて支払います。実際には5月はじめに納税通知書が届くので、その月内に支払いを済ませるのです。そのため年度の途中で廃車にすると、廃車後の税金を余分に払っていることになります。その未経過分が還付されるのです。
還付の対象となるのは支払った自動車税の月割りです。たとえば年度が始まってすぐの4月に廃車にした場合、5月〜翌3月までの未経過分の税金が還付されます。8月に廃車にした場合には9月〜翌3月までの分になります。
還付は廃車にすると必ず受けることができるというわけではありません。地方税を滞納していた場合には還付を受けられません。ただし、還付金が滞納されている地方税の金額を上回っている場合には、差額を受け取ることが可能です。
ちなみに中古車などに買い取りをしてもらった場合などは廃車という扱いにはならないので、還付の対象外となります。買い取り業者によっては未経過分の税金分を買い取り価格に反映してくれるケースもありますので、実際に買い取りを行う業者に確認してみましょう。
手続き内容
廃車にしたことで自動車税の未経過分を還付してもらうための手続きですが、基本的には存在しません。所有する自動車を一時抹消や永久抹消の手続きを行うことによって、自動的にその事実が伝達される仕組みとなっています。あとは還付金額が確定次第、受け取り方法を指定することによって還付金を手にすることが可能となります。
ただし、地方により実際の流れや手続きが異なりますので、ご自身のお住まいの地域はどういった手続きになるのか確認しましょう。
還付金の受け取り方法としては以下の2つが挙げられます。ご希望の方法を選択しましょう。
窓口での受け取り
郵便局や銀行などの金融機関の窓口で受け取るという方法です。身分証明書と印鑑はどちらであっても共通で必要となるものですが、郵便局の窓口の場合には抹消手続き後に郵送されてくる「振替払出証書」も持参することになります。銀行の場合には「振替払出証書」ではなく、「送金支払通知書」をかわりに持参しましょう。
口座振込
指定口座に振り込んでもらうという方法です。具体的には、抹消手続きの際に口座の記入欄が設けられておりますので、そこで指定する口座情報を記載するだけです。ただし、一部の銀行は口座振込に対応していないため、事前に確認しておくことでトラブルを回避することが可能です。
還付に関する注意点
還付に関して、以下の4つの点に注意しましょう。
月をまたぐことで減額になる
自動車税の還付は月割となっており、日割りではありません。そのため月をまたいでしまうことで、還付される金額がひと月分減額されてしまうというわけです。裏を返せば月はじめでも月末でも、月をまたぎさえしなければ還付金額は同額ということになります。
自賠責保険などの還付もある
自賠責保険や重量税など、自動車税だけでなく還付を受けられるものが存在しています。うっかり忘れてしまうと損をしてしまいますので、自動車税だけでなくまとめて手続きを行いましょう。
買い取り時の確認
中古車買い取り業者などに買い取りをしてもらう場合に、自動車税の還付があるのか確認しなければなりません。業者によっては買い取り金額に還付金額が反映されていることもあるため、どういう形になるのかあらかじめ確認をしておくといいでしょう。買い取り後に認識と異なっていたことがわかってもどうすることもできないので、事前の確認が重要です。
年度末は混み合う
年度末である3月は車を買い換える方が多いので、さまざまな手続きが混み合う傾向にあります。3月はじめに手続きをしたとしても、受理されるのが年度はじめにまたいでしまう可能性もありますので、できる限り早めに手続きを済ませてしまうことをおすすめします。
廃車後に自動車税納税通知が届いたら
年度はじめの4月頃に廃車にした場合に、その直後に自動車税の納税通知が届いてしまうことも少なくありません。
すでに廃車にしているのであれば支払いの必要はないように思えますが、未納という形になってしまうのか不安に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際には納税通知が届いてしまった場合には支払いの義務はあります。
すでに廃車を済ませているからといって無視してしまうとただの未納です。
まずはしっかりと通知されている内容通りに納税を済ませましょう。
そしてすぐに還付の手続きを行うという流れになります。そうすることによって、実際に廃車を行った翌月から翌3月までの未経過分の税金を還付というかたちで返してもらうことが可能になります。
どうせ還付されるのであればはじめから納税する必要はないのではと疑問に思われるかもしれません。
しかし、現状では納税と還付という流れに従うしかありませんので、無視してしまうことのないようにしましょう。
まとめ
廃車することによって還付というかたちで返還される税金がありますので、廃車の際にはしっかりと確認したうえでもれなく還付されるように手続きを行いましょう。
廃車のことなら「カーラッシュ」におまかせください。
税金の還付にかかる手続きに関しても対応しております。不明な点などについてもアドバイスさせていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。
