「面倒に感じる車の処分完了までの流れと処分方法」

「車の処分」考えただけでも面倒くさそうと感じる人も多いのではないでしょうか。法的なことがあったり、費用がかかったりするのではないかと考えるとおっくうではありますが、そうかといって全く乗らないのに所有していても毎年税金を払う必要があったり、車検がやってきたりします。ここでは車の処分の方法についてわかりやすくまとめていますので、処分を考えているけどよくわからないという方は参考にしてください。
 

1.車の処分方法4選

1-1. 友人、知人に売る

処分の方法を知っている、古い車でも欲しい、という友人や知人は意外と身の回りにいる場合があります。そういう人に売ってしまうのも一つの方法です。ただしこの場合絶対に名義変更などの手続きがおろそかにならないように注意しましょう。売ったはずなのに自分の所に税金の請求が来るなどという事態は避けたいところです。
 

1-2. ディーラーに出す

買い替えであれば下取りに出す手もあります。この方法なら手続きなどは基本的にはそれを日常的にやっている人が行う訳ですから、自分自身にはほとんど手間を掛ける必要が無く、友人や知人に売るよりも安心といえます。
 
また「買い取り業者の方が高く買ってくれる」という売込みは良く行われていますがこれは絶対ではありません。複数の業者に見積もりを取るのは非常に重要です。ディーラーは新車を売るために様々なキャンペーンなどを行っていますからそのような時であれば価格的にもメリットがある場合があります。
 
また、新車を購入するという前提の下取りですから、新車の値引きの材料になる場合もあります。
 

1-3. 買い取り業者に売る

車の買取を専門で行っている業者の方がディーラーよりも高く買い取ってくれるケースも多くあるようです。面倒な手続きもやってくれるのならお得なことばかりでしょう。ただし一括査定などを売りにしているところに査定を申し込むと一斉に複数の所から電話がかかって来て非常に慌ててしまいます。例えば仕事の休み時間などにちょっと査定申し込みをしたところその後電話が鳴りやまず仕事に支障をきたした、などはよくあることですから注意しましょう。
 
これに対応するためには、以下のような準備をしておくと良いでしょう。
・仕事の合間などで査定依頼するのではなく、きちんと時間を取って望む
 
・正確な査定を行うために実際に車を見る必要がある、と言われるのでそれが可能な日程も候補日をいくつか挙げておく(1社あたり30分程度は掛かる)
 
・複数の電話が一斉にかかって来て混乱するので、どの業者とどんな話をしたと記録する。それを見越してあらかじめ記入できる用紙や筆記用具を持っておく
 
・対応に手間を取られるので売却するつもりはないが概略の価格が知りたい、という程度なら一括査定は利用しない
また、買取価格も業者によってかなりばらつくケースがあります。事前に自分の車の買い取り額などがどの程度なのかはネットなどで調べておくようにしましょう。それによって相場よりはるかに低いような額を提示されたら正式な査定は断ることもでき、無駄な時間を減らすことが可能になります。
 

1-4.オークションを利用する

オークションを利用して売却する方法もあります。メリットとしては競争形式ですから値段が上がり、時には相場より高く販売することができることもあり得ます。ただしデメリットもあります。売れ残った場合も手数料は払わなければならず、出せば必ず売れるというものでもないという点です。また、オークションに出す場合、名義変更などの手続きを自分で行う必要があります。手続き方法については以下にまとめていますのでそちらを参照してください。
 

2. 自分で廃車するための手続きって?

2-1. 永久抹消登録とは?

永久抹消登録というのは、いわゆる解体=スクラップにするということです。この手続きをすれば納入した自動車税が帰ってくることがありますから金銭的にも得な場合があります。
 

2-2. 一時抹消登録とは?

一方、一時抹消登録はいつ時的に使わないための手続きで、再度必要な手順を踏めば後から使用することも可能です。

3. 自分で抹消登録するときの流れって?

3-1.ナンバープレートを外し、車を解体する

解体業者に頼めばナンバープレートを外す作業もやってくれます。もし自分でやる場合、封印を破る必要があります。これは大きめのドライバーで封印の中央に力を入れて外すという方法です。何度かやればコツはつかめますが最初は抵抗があるかもしれません。
 
続いて業者に頼んで車体をスクラップにしてもらいます。この時自力で車両を解体業者まで運べば費用は掛かりませんが、レッカーなどを頼めば費用が発生します。価格は1万円前後が相場ですがばらつきはありますからできれば事前に確認しましょう。業者によって、また車の車種や状況によっては廃車する車のパーツをリサイクル資源と見なして買い取ってくれることがあります。「エアバッグ類」「フロン類」「シュレッダーダスト」がこれに当たります。また金属スクラップもその時の市場価格でプラスを得られる場合もあります。この点でも手間はかかっても自力で廃車を行うメリットがあります。
 
スクラップ作業後に「解体報告記録日」が示されますが、これは後で必要になるので大切に保管しておきましょう。
 

3-2.申請に必要な書類を記入する

以下の書類が必要になります。
・車の所有者の印鑑証明(発行日から3か月以内であること)
・車の所有者の委任状
・ナンバープレート(前面、後面それぞれ一枚ずつ)
・車検証
・「解体報告日」と「移動報告番号」
・手数料納付書(運輸支局にあり)
・永久抹消登録申請書(運輸支局にあり)
・自動車税・自動車取得税申告書(運輸支局にあり)
 

3-3.ナンバープレートを返納する

書類を整えたら運輸支局に行って2枚のナンバープレートを返納します。それが完了すると手数料納付書に「返納確認印」を押してくれます。
 

3-4.窓口へ行き、書類を提供する

記入が終わった書類を全て窓口に提出します。
 

3-5.税金還付の手続きをする

運輸支局の中には自動車前事務所があります。そこに行って用意してきた自動車税・自動車取得税申告書を提出しましょう。この作業によって支払っていた自動車税が月割りで還付されます。ですから廃車を迷っているようなら、早くやってしまった方が金銭的にも得です。
 
ここまで終わればようやく手続きが完了したことになります。

4. 一時抹消登録するときの注意点

一時抹消手続きは再度のその車を使うことができますが、永久抹消登録と違う点があります。それは自動車重量税が返ってこないということです。手続き的には永久抹消登録とあまり変わりはありませんが解体はしませんから「解体報告日」は発生しません。
 
この方法は後からその車両が使えるだけでなく再手続するまで自動車税がかからないメリットがあります。後のことを考えて永久抹消登録にするのか一時抹消登録にするのかを決めましょう。

5. まとめ

いかがでしたか? 一口に車を処分すると言っても色々に手間があったりやり方によってメリットやデメリットがあったりするものです。しかし以前は煩雑でわかりにくかったこのような手続きもネットで情報を得られるようになりましたので、比較的ミスは少なくなっているのは事実です。
 
抹消登録についてはどうしても手間暇がかかります。しかし自分で足を運ばなければならない分、リサイクル量などを得られる場合もあり、金額的にプラスが発生するケースもありますから時間が取れる人はトライしてみるのも良いでしょう。
 
手間を惜しむなら業者に頼み、費用を惜しむなら自力でやってみる、と考えればよいと思います。自力での抹消登録は一切考えず、新車を買う前提で手間を減らしたいということならディーラー、車の売却価格を中心に考えるなら買取会社という選択でしょうか。オークションもケースによって高く売れる場合もありますから売却価格にこだわるなら情報収集を怠らないようにしましょう。
 
ページ上部へ